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子どもの舌癖が歯並びに与える影響と改善トレーニング完全ガイド

矯正治療コラム

子どもの舌癖とは?歯並びへの悪影響を知る

お子さまが無意識に舌を前に出していたり、つばを飲み込むときに舌で歯を押している癖がある場合があります。

これは「舌癖(ぜつへき)」と呼ばれるもので、実は歯並びに大きな影響を与える可能性があります。私たちは1日に何百~何千回もの嚥下(つばの飲み込み)動作を行っていますが、その度に舌が歯を押していると、わずかな力でも長期間続けば歯並びが変わってしまうのです。

舌癖には「咬舌癖」「低位舌」「舌突出癖」など、いくつかの種類があります。咬舌癖は無意識で舌を噛んでしまう癖、低位舌は舌が上あごに持ち上がっておらず、舌が下がっている状態、舌突出癖は舌が歯を押し出す癖を指します。これらの癖は幼少期のお子さまに多くみられ、大人になっても改善しない方もいます。

 

舌癖が引き起こす3つの深刻な問題

歯列の歪みと不正咬合

舌が継続的に歯に圧力をかけると、弱い力であってもだんだんと歯並びに影響を与え、歯が外側に押し出されてしまうことがあります。これにより、上顎や下顎の歯が広がり、「開咬」「出っ歯」「受け口」など歯並びが悪くなる可能性があります。

開咬は、奥歯をかみ合わせた時に上下の前歯にすき間ができている状態です。前歯でかむことができないので、奥歯の負担が大きくなり、発音もはっきりしなく影響が出てくることがあります。上顎前突(出っ歯)は、上の前歯が強く前に傾いたり、上の歯並び全体が前に出ている状態を指します。反対に受け口は下の歯が前に出てしまい、悪化するとしゃくれた顔のように顔貌にも影響を及ぼします。

 

顎の発達の遅れと機能低下

舌が正しい位置にいないと、上顎の発達が妨げられることがあります。

舌は顎が自然なアーチを形成するのに重要な役割を果たしています。顎の発達が遅れると、じゅうぶんな歯が生えそろうスペースを確保できず、歯列不正や滑舌に悪影響がでます。乳歯から永久歯へスムーズに生え替わるために必要なスペースが獲得できなくなってしまうのです。

 

口呼吸と全身への悪影響

舌癖が原因で、口呼吸になる可能性があります。口呼吸は、骨格形成の遅延や唾液の分泌量低下による虫歯や歯周病のリスクの上昇、免疫力低下などの悪影響を与える可能性があります。また、いびきや睡眠時無呼吸症候群につながることもあります。

 

正しい舌の位置を知ろう

舌の正しい位置(何もしていない安静時のポジション)は、舌の先端が上顎の前歯のすぐ後ろの「スポット」と呼ばれる位置に軽く触れています。そのとき、舌全体は上顎に広がり、軽く接触しており、唇は軽く閉じられていますが、無駄な力は入っていません。呼吸は自然に鼻から行われています。

上あごの前歯の後ろにポコッとした軽いふくらみがあります。その場所に、舌の先をとがらせてつけてください。そのとき、舌は丸まっていませんか?丸まっているのなら、舌の先に力を入れるようにしてください。そして、その状態をキープしたままくちびるを閉じて、奥歯は軽く浮かせるくらいにして下さい。それが、リラックスしている時の舌の正しい位置です。

これをしばらくやり続けて舌が疲れてくる方は、舌が普段正しい位置にない可能性があります。また、全く舌がこの場所にいかない方も同様です。

 

自宅でできる舌癖改善トレーニング

スポットポジションの練習

1日10回を目安に、スポットポジションの練習を行いましょう。

スポットを鏡で目視し、確認したあと舌の先をスポットにつけます。また、舌先は上下の前歯に触れないことが重要です。舌が前に出過ぎたり、舌先が丸まらないよう注意してスポットに舌をつけます。舌の先が丸まってしまいがちな方は出来るだけ口を大きく開けて練習するようにしましょう。

ポッピングで舌の筋力アップ

ポッピングは、トレーニングの最終目標である「いつも舌を上顎につけていること」や「舌を挙上して、嚥下するものをのどへ送り込む」ときに必要な筋肉に、基礎的な力をつけるためのトレーニングです。

舌全体を上あごに吸いつけ、ゆっくり口をあけて舌小帯を伸ばし、"ポン"と舌打ちをします。完全に吸い上がってから舌を上あごから外しましょう。この練習は音を立てることが目的ではありません。1秒間程度舌小帯を十分に伸ばしてから舌をパタンと落とす要領で練習します。

 

あいうべ体操で口周りの筋力強化

「あー」と口を大きく開ける、「いー」と口角を横に引く、「うー」と口を突き出す、「べー」と舌を思い切り出す・・・これを1日30回繰り返すことで、舌の筋力が向上します。

また、口を閉じる習慣をつけ、口呼吸を防ぐために、寝ているときに口にテープを貼る「鼻呼吸テープ」などを活用することも効果的です。

硬いものを食べることも大切です。よく噛むことで舌の筋力を鍛え、正しい舌の動きを習得できます。煎餅やスルメ、ガムを意図的に与えるなどして、しっかり噛む習慣をつけるとよいでしょう。

 

歯科医院での専門的なサポート

MFT(口腔筋機能療法)とは

歯科医院では、舌の正しい使い方を身につけるための専門的なトレーニング(MFT)が行われることがあります。これは、舌や唇、口周りの筋肉を強化し、正常な発音や噛み合わせを促す治療法です。

具体的には、普段から意識せずに、舌は上顎についていて口唇は楽に閉じ、正しい嚥下、発音ができるようにするのが、筋機能療法の目標です。月1回くらいのペースで行っていき、大体6~8ヶ月程度は継続して、改善がみられると訓練は終了します。

 

矯正治療との併用

舌癖が原因で歯並びが悪くなっている場合は、矯正装置をつけなくても、トレーニングして舌癖が無くなってくると、ある程度歯並びが改善することもあります。これは、小さい子供のうちであればある程度期待できます。ただ、なかなかトレーニングだけでは理想の状態にすることは難しいため、矯正治療と併用していく場合が多いです。また、矯正治療とMFTの併用によって治療後の後戻りがしにくくなります。

5~7歳で歯並びに影響が出始めた場合、矯正治療が必要になることもあります。指しゃぶりや舌癖が原因で歯並びが悪くなった場合、小児用マウスピースなどを使用しての矯正治療が選択肢の一つとなります。

 

早期発見と対策の重要性

舌癖は早期に発見し、対策することが重要です。

正しくない舌の位置を大人になるまで放っておくと、改善を図るのは難しくなります。治すのに時間が非常にかかるということです。ですから、小さい子どものうちに、正しい舌の位置を覚え、正しいつばの飲み込み方を覚え、それを意識することなく習慣化していくことが重要となるのです。

指しゃぶりは赤ちゃんや子どもの健全な精神発達段階の一つとして必要な反応だといわれています。指しゃぶりを卒業するタイミングの目安として、3歳までは様子を見てあげてください。ただし、3歳になった段階でずっと指しゃぶりを続けていて、かつ歯並びなど口の状態に影響が出ていそうな場合、4歳になるまでの間にやめさせる方向にもっていくことができれば安心です。

4歳以降も指しゃぶりが続くと、歯並びに悪影響を及ぼす可能性が高くなってきます。指しゃぶりを続けると、指が上下の歯に挟まれた状態が続き、指に歯が押されて前歯の位置がずれ、外側に広がるのです。

 

まとめ

子どもの舌癖は、歯並びや口腔機能に大きな影響を与える可能性があります。しかし、早期に発見し、適切なトレーニングを行うことで改善することが可能です。

正しい舌の位置を覚え、MFTなどのトレーニングを継続することで、舌癖が原因で歯並びが悪くなるのを防ぐことができます。また、矯正治療とMFTの併用によって治療後の後戻りがしにくくなります。お子さまの歯並びや舌癖が気になる方は、早めに歯科医院で相談し、適切なアドバイスを受けましょう。

浅草橋駅前歯科 矯正歯科では、お子さまの舌癖改善トレーニングから矯正治療まで、ワンストップで対応しています。土日診療にも対応しており、平日忙しい方も通院しやすい環境を整えています。お子さまの健やかな成長をサポートするため、まずはお気軽にご相談ください。

詳細はこちら:子どもの小児矯正について