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ワイヤー矯正後の痛みが生じる主な原因

「歯並びを良くしたいけど、矯正は痛いって聞くから続けられるか心配…」

歯列矯正を検討されている方の多くが、このような不安を抱えています。特にワイヤー矯正は、マウスピース矯正と比較して痛みが強いというイメージをお持ちの方も少なくありません。実際、当院の患者さんからも矯正治療の痛みについて質問を受けることが多いです。

矯正治療中に痛みを感じるのは、実は歯が正しい位置へ動いている証拠なのです。痛みの原因を理解することで、治療への不安も軽減されるでしょう。

今回は治療中の痛みの原因や対処法について解説いたします。

 

 

歯の移動による痛み

ワイヤー矯正の痛みで最も一般的なのが、歯に動く力がかかることによって生じる痛みです。歯は歯槽骨という骨に埋まっており、何もしてない場合は大きく動くことはありません。

矯正装置によって歯に力が加わると、歯根膜という歯と骨の間にあるクッションのような組織を通じて圧力がかかります。この圧力によって、歯が動く方向の骨が少しずつ溶け、歯は移動をはじめ、動いた後の反対側には新しい骨が形成されていきます。

この過程で歯に力がかかることで痛みを感じさせる物質が脳内に分泌されます。そのため、ワイヤーを調整した後に痛みが出始めるのです。痛みは装置装着後数時間後から始まり、1日~2日でピークを迎え、その後徐々に和らいでいきます。基本的にずっと痛みが続くことはありません。

矯正装置による口内の傷

ブラケットやワイヤーが口腔内の粘膜や舌に触れることで口内炎ができ、痛みを感じることがあります。

特に矯正治療を始めたばかりの頃は、お口の中が装置に慣れていないため、粘膜が擦れて傷つきやすくなっています。口内炎は3〜4日程度が痛みのピークで、1週間程度で自然に治ることが多いです。

また、矯正治療中に歯が動くことでワイヤーが抜けたり、装置が外れたりすることもあります。その場合、ワイヤーが口腔内を傷つける可能性があるため、早めに歯科医院を受診することが大切です。

 

ワイヤー矯正の痛みはいつまで続く？

「この痛みはいつまで続くの？」

多くの患者さんが抱えるこの疑問にお答えします。ワイヤー矯正の痛みは永続的なものではなく、時間の経過とともに和らいでいきます。

痛みのピークと期間

ワイヤー矯正の痛みは、主に「矯正開始直後」と「ワイヤー調整後」に強く感じられます。痛みのピークは一般的に装着から2〜3日後で、その後徐々に軽減していくことが多いです。

ほとんどの場合、1週間程度で痛みはかなり和らぎ、日常生活に支障をきたすほどの痛みはなくなります。ただし、個人差があるため、人によっては2週間程度痛みを感じる方もいらっしゃいます。

矯正治療に慣れてくると、ワイヤー調整後の痛みも初回ほど強く感じなくなることが多いです。体が適応していくため、2回目以降の調整では2〜3日程度で痛みが収まるケースが多いようです。

ただし、我慢できないほどの強い痛みや、1週間以上経っても痛みが軽減しない場合は、強すぎる力がかかっている可能性があります。放置すると歯や歯茎にダメージがいく事もありますので、早めに担当医に相談することをおすすめします。

 

 

ワイヤー矯正中の痛みへの効果的な対処法

矯正治療中の痛みは避けられないものですが、適切な対処法を知っておくことで、より快適に治療を進めることができます。

痛み止めの適切な使用

ワイヤー調整後の痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を服用することで痛みを和らげることができます。ロキソニンなどの鎮痛薬は矯正中の痛みにも効果があります。

ただし、長期間にわたって痛み止めを服用することはおすすめしません。痛み止めの成分によって歯の移動にわずかに影響を与える可能性や、副作用のリスクがあるためです。痛みが強い場合は、担当医に相談して適切な鎮痛剤を処方してもらうことをおすすめします。

 

矯正用ワックスの活用

ブラケットやワイヤーが口腔内の粘膜に当たって痛む場合は、矯正用ワックスが効果的です。ワックスを装置の表面に付けることで、粘膜との接触を防ぎ、口内炎の発生を抑えることができます。

当院では矯正治療を始める際に矯正用ワックスをお渡ししています。使い方がわからない場合は、遠慮なくスタッフにお尋ねください。

また痛みが出そうなところには調整時に保護剤でカバーする場合もあるので、装置が当たって気になるところなどがあればご相談ください。

食事の工夫

ワイヤー調整後は、硬いものを噛むと痛みが強くなることがあります。痛みが強い時期は、柔らかい食べ物を選ぶことで痛みを軽減できます。

おすすめは、お粥、パスタ、豆腐、煮込み料理など、噛む力をあまり必要としない食べ物です。また、痛みが強めに出ている場合は冷たいものを食べると痛みが和らぐこともありますが、長く続く場合は注意が必要なので、おかしいなと思ったら相談ください。

食事はゆっくりと時間をかけて、小さく切った食べ物を少しずつ摂ることで、痛みを最小限に抑えることができます。

 

矯正中の痛みに対する心構え

矯正治療中の痛みは、歯が正しい位置に動いている証拠です。痛みを感じるということは、歯に力がかかっている治療が順調に進んでいるサインと捉えることができます。ただし痛みが無ければ歯が動いていないというわけではありません。

痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの場合、時間の経過とともに和らいでいきます。また、矯正装置に慣れてくると、痛みを感じにくくなることも多いです。

当院では、患者さんの痛みに配慮した治療を心がけています。痛みが強い場合や不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください。適切なアドバイスや対処法をご提案いたします。

 

まとめ

ワイヤー矯正後の痛みは、歯の移動や矯正装置による口の中にできる傷が主な原因です。痛みは一般的に2〜3日でピークを迎え、1週間程度で和らいでいきます。

痛みへの対処法としては、鎮痛剤の適切な使用、矯正用ワックスの活用、食事の工夫などが効果的です。矯正治療中の痛みは避けられないものですが、適切な対処法を知っておくことで、より快適に治療を進めることができます。

理想の歯並びを手に入れるための一時的なものであると考え、前向きに治療に取り組んでいただければと思います。浅草橋駅前歯科 矯正歯科では、患者さん一人ひとりに合わせた丁寧な治療と適切なアドバイスを提供しています。歯列矯正についてのご質問やご相談は、当院のホームページからお気軽にお問い合わせください。