痛みが少ない歯列矯正の最新方法について~2025年版比較ガイド
目次
痛みが少ない歯列矯正が人気の理由
歯並びの悩みは見た目だけでなく、お口の健康にも大きく関わる問題です。しかし、多くの方が矯正治療に踏み切れない理由として、治療中の「痛み」を心配されることが少なくありません。
「矯正は痛いんでしょう?」
このような質問をされることは良くあります。確かに従来の矯正治療では、装置装着直後や調整後に痛みを感じることが多かったのも事実です。しかし、2025年現在では技術の進歩や装置の変化により、痛みを最小限に抑えた矯正方法が色々と登場しています。
最近の調査によると、20代の方の約8割が歯列矯正をしたいと感じたことがあるというものもあります。その中では「見た目の改善」を目的とする方が9割を占めており、歯並びが整うことで「自信を持って笑えるようになりた」「人と話すときにコンプレックスが減ると嬉しい」といった変化を期待しているようです。
しかし同時に、矯正治療をためらう理由として「痛みや不快感が気になる」と回答した方も多く、これは無視できない課題となっています。
そこで本記事では、2025年現在、最新の痛みが少ない矯正方法について、メリット・デメリットを含めて詳しく解説していきます。私が院長を務める浅草橋駅前歯科 矯正歯科においてや、今までの経験も踏まえながら、それぞれの特徴をわかりやすくお伝えします。

マウスピース矯正の仕組みと痛みが少ない理由
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく矯正の方法です。代表的なものとして「インビザライン」と呼ばれるアメリカの会社によるマウスピース矯正があります。
一般的にはマウスピース矯正は痛みが少ないといわれていますが、なぜマウスピース矯正は痛みが少ないのでしょうか?
その理由は主に3つあります。まず、従来のワイヤー矯正ではブラケットと呼ばれる装置を歯に取り付けて、そこにワイヤーを通すため、唇や頬の内側の粘膜に当たって傷つけることがありました。一方、マウスピース矯正では滑らかなプラスチック素材を使用するため、粘膜への刺激が少なくなります。
次に、歯に加わる力の違いです。ワイヤー矯正では、通院して調整を行うと、比較的強い力が歯にかかります。これにより、調整後数日歯が痛くなることはよくあります。しかし、マウスピース矯正では計画的に少しずつ歯を動かすため、一度にかかる力が分散されます。これにより、痛みの感じ方が大幅に軽減されるのです。
最後に、個人に合わせた治療計画の精密さです。インビザラインなどの最新マウスピース矯正では、3Dスキャナーで口腔内を精密に計測し、コンピューター上でシミュレーションを行います。この技術により、歯の動きを最適化し、1本1本の歯に必要必要以上に強い力がかからないようようにしたり、無理な動きにならないようにしたり調整できるようになりました。
当院でも多くの患者さんがマウスピース矯正を選択されていますが、「思っていたより痛くなかった」というご感想をよくいただきます。もちろん個人差はありますが、従来の矯正方法と比べて痛みのレベルは格段に軽減されていると言えます。
ワイヤー矯正の進化
マウスピース矯正が注目される一方で、ワイヤー矯正も大きく進化しています。特に「目立ちにくさ」と「痛みの軽減」という点では日々改良されてきています。
一つは見た目の変化はもちろんあります。従来の金属製のブラケットは見た目が気になるという声が多かったですが、現在では以下のような選択肢があります。
- セラミックブラケット:歯の色に近い素材で作られており、金属製に比べて目立ちにくい
- クリアブラケット:透明感のある素材で、こちらも目立ちにくいが、強度はやや弱めである
- 舌側矯正:ブラケットを歯の裏側に装着するため、外からはほとんど見えない
特に舌側矯正は、表側からは矯正装置が全く見えないため、人前で話す機会の多い方や見た目を重視する方には人気があります。
痛みの軽減についても、ブラケットの形状や素材、ワイヤーの特性などが改良されています。例えば、セルフライゲーションブラケットと呼ばれる最新のブラケットは、従来のものより摩擦が少なく、歯に加わる力が緩やかになるため痛みが出にくいという特徴があります。
また、形状記憶合金を使用した最新のワイヤーは、口腔内の温度によって硬さが変わり、適切な力を発揮するよう設計されており、従来の固いワイヤーに比べて痛みが少なくなるようになっております。
当院では患者さんの歯並びの状態や希望に合わせて、これらの最新の技術や材料を取り入れた矯正治療を提供しています。特に複雑な歯並びの場合は、マウスピース矯正よりもワイヤー矯正の方が適している場合もありますので、まずはご相談いただければと思います。
マウスピース矯正とワイヤー矯正の痛みの比較
「マウスピース矯正とワイヤー矯正、どちらが痛くないの?」
これは矯正治療を検討されている方からよくいただく質問です。結論から言うと、一般的にはマウスピース矯正の方が痛みは少ないとされていますが、それぞれの特徴や痛みの感じ方には違いがあります。
マウスピース矯正の痛み
マウスピース矯正では、新しいマウスピースに交換した直後に軽い圧迫感や違和感を感じることがあります。これは歯が新しい位置に移動し始める際に生じるもので、通常は数日以内に慣れてきます。
痛みのレベルとしては、多くの患者さんが「違和感程度」または「軽い痛み」と表現されることが多いです。マウスピースの素材も柔らかく、口腔内を傷つけることもほとんどありません。
ただし、自己管理が重要なマウスピース矯正では、装着時間(1日20時間以上推奨)を守らないと、歯が想定した位置に動かず、次のステップのマウスピースが合わなくなると、治療がうまくいきません。またマウスピースが合わなくなってくると装着時に無理な力が歯にかかることで、強い痛みを感じる可能性があります。
ワイヤー矯正の痛み
ワイヤー矯正では、装置の装着直後や調整後に比較的強い痛みを感じることがあります。特に最初の1週間程度はかなり痛くて辛かったといわれることもそこそこの割合であります。歯が痛いときは噛むことにより痛みが増すので、初めは食事も柔らかいもの中心にとっていただく必要があります。
また、ブラケットやワイヤーが頬や唇の内側に当たって傷ができることもあるため、初期段階では専用のワックスとよばれる保護剤を使って、当たっていたいところを保護する必要がある場合があります。
ただし、最新のセルフライゲーション・ブラケットや温度変化による形状記憶合金ワイヤーの採用により、従来のワイヤー矯正と比べて痛みは大幅に軽減されています。
個人差と対処法
もちろん痛みの感じ方には個人差があります。同じ治療法でも、痛みに敏感な方もいれば、ほとんど気にならない方もいます。
痛みへの対処法としては、以下のようなものがあります。
- 痛み止めの服用(医師の指示に従う必要があります)
- 柔らかい食べ物を選ぶ
- 歯ぐきのマッサージ
- 矯正用ワックスの使用(ワイヤー矯正の場合)
当院では、痛みに不安がある患者さんには、まず初回の無料相談時に詳しく説明いたします。ご自身に合った矯正方法を選んでいただけるようサポートしています。
2025年最新の痛みが少ない矯正方法
2025年現在、歯科矯正技術は目覚ましい進化を遂げています。特に「痛みの少なさ」に焦点を当てた最新の矯正方法をいくつかご紹介します。
インビザラインの最新技術
マウスピース矯正の代表格であるインビザラインは、2025年現在、世界100カ国以上で1,950万人以上の方が使用しています。インビザラインでは、マウスピースのシートに独自の「スマートトラック」と呼ばれる素材が採用され、より精密に歯を動かせるようになりました。
また、AI技術を活用した治療計画により、一人ひとりの歯の動きを最適化し、無駄な力がかからないよう調整することができます。設計を緻密に行うことで、従来のマウスピース矯正よりもおかしな力が歯に加わることが予防できます。

セルフライゲーションブラケット
ワイヤー矯正においては、低摩擦(ロー・フリクション)技術を採用したセルフライゲーションブラケットが注目されています。セルフライゲーションブラケットでは、ワイヤーとブラケットを従来のようにゴムや細いワイヤーで結ばず、専用のクリップやシャッターのような機構でワイヤーを保持します。これにより歯とワイヤー間の摩擦を最小限に抑えることで、歯に加わる力が均一になり、痛みの軽減につながります。また歯の移動が従来のブラケットより早く進む事も、セルフライゲーションブラケットの大きな利点になります。デメリットとしては通常のブラケットよりも高価であることがややネックとなります。
光加速装置(フォトバイオモジュレーション)
最近では光加速装置と呼ばれる矯正を補助する装置が使われることがあります。PBMヒーリングなどの商品がこれに当たり、専用の装置をつけて、数分間光をあてることで、細胞を活性化させて、痛みの軽減と歯の動きを促進するような効果があると言われています。
実際に効果があるとの研究結果もでておりますが、個人差もあるのでこうした装置を過信はしすぎない方が良いと考えます。

マイクロパルス振動技術
他にも似たような矯正補助装置として、微弱な振動を歯に与えることで骨のリモデリング(再構築)を促進し、歯の移動をスムーズにする装置もあります。
1日数分間このデバイスを使用することで、矯正治療中の痛みを軽減するだけでなく、治療期間の短縮も期待できます。マウスピース矯正、ワイヤー矯正のどちらにも併用可能な技術です。
色々な技術の進歩により、従来よりは痛みに配慮した矯正治療が可能となっております。矯正治療への不安も少し和らぐのではないでしょうか。
痛みが少ない矯正方法の選び方
様々な矯正方法がある中で、ご自身に合った方法を選ぶことが重要です。特に痛みを心配される方は、以下のポイントを参考にしてください。
歯並びの状態による選択
まず考慮すべきは、現在の歯並びの状態です。軽度から中等度の歯並びの乱れであれば、マウスピース矯正が適している場合が多いです。
一方、以下のような複雑な症例では、ワイヤー矯正の方が効果的なケースがあります。
- 大きな回転が必要な歯がある
- 垂直方向の歯の移動が必要
- 奥歯の噛み合わせに大きな問題がある
- 顎の骨格的な問題がある
当院では、精密な検査と診断に基づいて、患者さんに最適な矯正方法をご提案しています。他院ではワイヤー矯正でないと難しいといわれたり、マウスピース矯正では無理と断られた方でも、当院の技術と経験で対応できるケースもありますので、まずはご相談いただければと思います。
ライフスタイルに合わせた選択
次に考慮すべきは、ご自身のライフスタイルです。
人前に立つ機会が多い方や、見た目を重視される方には、目立ちにくいマウスピース矯正やほぼ目立つことのない舌側矯正がおすすめです。
また、自己管理が得意な方はマウスピース矯正がむいています。一方、装置の装着や管理に不安がある方は、取り外しの必要がないワイヤー矯正の方が確実に治療を進められます。これは治療がうまくいくかを分ける部分などで、しっかり考える必要があります。

痛みへの不安が強い方へ
痛みに対する不安が特に強い方には、まずマウスピース矯正をお勧めすることが多いです。また、痛みをださないように、ゆっくりとした動きにするなど、段階的に矯正力を上げていく治療計画をたてる事も可能です。
当院では、痛みを最小限に抑えるための様々な工夫を取り入れています。例えば、治療開始前に詳しい説明を行い、心理的な不安を軽減することも大切にしています。また、治療中に痛みを感じた場合の対処法もしっかりとお伝えしています。
矯正治療は長期にわたるものですから、ご自身が納得して快適に続けられる方法を選ぶことが何よりも重要です。
まとめ:痛みの少ない矯正治療で理想の歯並びを手に入れよう
歯列矯正における「痛み」の問題は、技術の進歩により大きく改善されています。マウスピース矯正の普及や、ワイヤー矯正の進化により、以前と比べて痛みを軽減して矯正治療を行うが可能になりました。
本記事でご紹介した通り、現在では様々な選択肢があります。
- マウスピース矯正:透明で目立たず、痛みも少ない
- セルフライゲーションブラケットシステム:痛みを軽減するブラケットを用いたワイヤー矯正
- 光や振動による補助装置:痛みの軽減と治療期間の短縮
どの方法を選ぶにしても、信頼できる歯科医院での適切な診断と治療計画が重要です。当院では、患者さん一人ひとりの歯並びの状態や、生活環境や、希望に合わせて、色々相談して、最適な矯正方法をご提案しています。
矯正治療は決して短期間では終わりませんし苦労することもあります。しかし頑張った先には理想の歯並びと自信に満ちた笑顔が待っています。痛みへの不安から矯正治療をためらっている方は、ぜひ一度相談してみてください。
浅草橋駅前歯科 矯正歯科では、無料矯正相談を実施しています。土日診療にも対応していますので、お仕事で忙しい方も安心してご来院いただけます。あなたの理想の歯並びへの第一歩を、私たちがサポートいたします。
詳細は当院のホームページもご覧ください。https://www.asakusabashi-dental.com/
