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深いかみ合わせ(ディープバイト)の矯正治療/20代男性マウスピース矯正/台東区浅草橋・蔵前の矯正歯科

矯正治療

今回は院長が治療を行った、深いかみ合わせと、前歯のデコボコを気にされて矯正の相談に来られた20代の男性の矯正治療について解説いたします。

このページでは治療における注意点や、治し方について解説しておりますので、同じように深いかみ合わせ(ディープバイト)が気になる方はぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。

 

治療にあたる前の相談

患者さんの悩み

上の前歯がずれているのと、下の歯のデコボコが気になるとの事で相談にいらっしゃいました。

また、他の歯医者さんからかみ合わせについても指摘を受けたとのことで、その相談もしたいとの事でした。

患者さんの希望

前歯のデコボコを治して綺麗な歯並びにしたいのと、咬み合わせも良くしたい。

ワイヤー矯正よりは、できれば目立ちにくいマウスピースによる矯正で治療したい。

歯並びの問題点

上下の歯がガタガタしている叢生と呼ばれる状態

上の歯が下の歯に深く覆いかぶさっている、過蓋咬合(ディープバイト)と呼ばれるかみ合わせをしている。

オーバーバイト7㎜程度。

 

 

過蓋咬合(ディープバイト)とは?

上下の歯をかみ合わせたときに、前歯が重なる量のことをオーバーバイトと呼びます。オーバーバイトは通常2~3㎜程度が理想的な量とされていますが、それよりも大きい状態を過蓋咬合(ディープバイト)と呼びます。

 

過蓋咬合(ディープバイト)の問題点

歯や歯ぐきへのダメージ

下の前歯が上あごの歯ぐきに当たり、歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。

かみ合わせが悪く、上の前歯の裏側や下の前歯が強くぶつかる事で、すり減りやすくなります。

大きく削れてくると、そのうち歯が染みたり問題が生じてきます。

顎(あご)や筋肉への負担

噛み合わせが深いため、下の顎が自由に動かしにくくなります。

顎に負担がかかると、顎関節に悪い影響を与えることで、顎関節症になったり、顎の筋肉の痛みにつながったりすることがあります。

見た目の問題(審美面)

下の歯が見えにくく、口元のバランスが崩れ、理想的なスマイルになりにくい状態です。

相対的に上の歯が出ていることが多く、「口元が出ている」「顎が小さい」など見た目が気になることがあります。

過蓋咬合は一見すると、問題のある歯並びに感じることは少ないため、相談に来る方は少ないですが、過蓋咬合であると、下の顎の動きが制限されてしまい、顎関節に悪影響を与えたり、過度にかみ合わせの力がかかり、前歯が削れたり、奥歯に負担がかかったりして、将来歯を失う原因の一つにもなりかねないため、矯正治療を行って改善することが望ましいと考えられます。

過蓋咬合(ディープバイト)の治療方法

上下の前歯を歯茎の方向に動かしていく圧下という動きを行うことで、咬み合わせの深さを改善していく計画をたてました。また、奥歯は反対に、挺出という動きを加えて、かみ合わせを上げていきます。

重度の過蓋咬合では、矯正用のインプラントと呼ばれるものを使い、前歯の圧下を行う必要がある場合もありますが、今回はインビザラインのマウスピースのみで改善する計画にしました。

 

歯の圧下とは

歯の圧下とは、歯をあごの骨の中に少しずつ沈めていく(高さを下げていく)ことを意味します。歯が歯ぐきの中に埋まっていくと思われるかもしれませんが、歯が移動すると、歯ぐきの位置も下がっていくので、不自然に埋まっていく事はありません。

 

インビザラインによる歯の圧下の方法

マウスピース矯正は咬む面を透明なプレートで常に覆われた状態で進めていきます。そのため、咬む力を加えることで圧下の力を手助けしていきます。マウスピースの矯正では、上の前歯の裏側に、バイトランプと呼ばれる突起をマウスピースにつけて、そこで咬むのを意識することで、圧下の力が働く補助をしていきます。

また、前方に歯を傾斜させることが問題ない場合は、前に傾けながら圧下を行う、相対的な圧下と呼ばれる方法をとります。相対的な圧下をやりすぎると、歯肉退縮をまねくこともあるため、注意が必要です。

傾斜をさせずに、真下に悪化していきたい場合は、TAD:Temporary Anchorage Device(矯正用ミニインプラント)の使用が推奨される場合があります。

 

矯正治療後

 

 

治療後の感想

患者様からは、歯のデコボコがなおって綺麗になったのと、笑った時の歯の見え方も変わって嬉しいですとの声をいただきました。

今回の矯正治療で、見た目が良くなったことも大事なことですが、かみ合わせの改善が図れたのはより大切なことであります。

正しいかみ合わせに治療することで、将来自分の歯を長く残すことにつながり、全身の健康も良い状態が保てることが期待できます。

患者様の長い将来の健康を考えて、全力で治療にあたらせていただきます。

治療期間

1年3カ月の期間で治療は完了しました。

治療費用

88万円(税込み)

これから治療を行う方に関しての費用は、治療費のページを参考にしてください。

https://www.asakusabashi-dental.com/cost/

執筆者

浅草橋駅前歯科 矯正歯科院長

歯科医師 遠山雄太

インビザライン 認定ドクター

国際口腔インプラント学会 認定医